誂え・別染め・サンプル等

2017年12月29日 (金)

男物きもの一式

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2017年、今年最後の納品です。
染めの男物着物一式、織りではなく染めもの(紋付)であるのが年の瀬らしく感じます。中村正さんの江戸組羽織紐を急遽揃えて頂きました。

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女もの名古屋帯を、角帯に仕立てました。羽織はほのかなシケ引き、女性ぽくならないように調整してもらっています。着物は上代お召地をグレーに染めて、染め抜きの三っ紋が入っています。上品な男物一式となりました。

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2017年12月19日 (火)

仮縫い

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フルレングスの道行きコートの仮縫いです。

呉服屋の手腕だけでは計れない微妙な調整は、信頼のおける仕立て屋さんにお任せするしかありません。一衣舎の木村幸夫先生によるコートの仮縫いです。

生地は防水コーティングした織司なかむらの西陣お召。
中村さんが独立するきっかけになった紋柄、小窓格子の紋お召です。3枚目の画像のように、和樂のページでも森田空美さんに取り上げて頂いた柄で、色は少し違うように撮影されてますが、雑誌では分かり辛かったお召しの紋柄が良く分かります。
コート裏も懲りに凝って、素敵なコートが仕立上りそうです。


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紋柄の様子がよく分かります。

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和樂に掲載して頂いた時の様子です。
洛風林の名古屋帯を取り合わせしています。

ロケの場所にもなった東洋文庫は、着物で訪れても雰囲気の合う、素敵な空間が広がります。





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2017年7月29日 (土)

夏の裏衿

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夏大島、こだわりの裏衿です。
絹の絽裏衿ではなく、絹/麻交織の紅梅組織。夏の織物、水洗い仕様の裏衿です。

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2017年5月17日 (水)

美術工芸 啓(ひらく)の袋帯、なか志まや用配色

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美術工芸 啓(ひらく) 吉野啓二さんとの打ち合わせ、織り見本、なか志まや用に新しい配色です。柄は新熨斗目、私が好む絹織物の色に合わせて、糸が選んであります。

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2017年5月16日 (火)

新しい単衣

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着物 志賀松和子 吉野格子 経生緯練 
仕立 一衣舎 航空絹布(手揉・別染)総居敷当付

昔の気候ではない、室内環境や移動手段の変化が著しい日本、
『単衣の着物をどうするか、どのような布を選んで、どのような仕立てをするか』は大きな問題であり、事実、多くの着物愛好家は単衣を誂える傾向にあると思います。一般的に伝えられる従来の春秋単衣の時期を大きく越えて、この仕立てはとても有効な手段ですね。



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2016年8月12日 (金)

胴裏と八掛・色のトーン

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お洒落着の時、袖の振りから見える裏地の色が、蛍光的な白色の胴裏だけというセレクトだと、せっかくの誂えなのに少しつまらないかなと思い、積極的に胴裏も無地の別染めを提案しております。勿論、白の胴裏でなければならない時もありますし、あくまで個人個人の好みです。

斜め後ろから着姿を眺めると、着物の表生地、帯、帯揚、帯締、長襦袢などの様々色目が目に入ります。袖の中に白だけでなく、少し色目を足すという楽しみ、また脱いでハンガーに掛けた時、胴裏と八掛の色のツートンの繋がりが、自分だけの誂え感を感じていただけるのではと思うからです。

着物は勝山健史さんの綺芙織。
画像は、左から表生地、胴裏、八掛の順になっています。

八掛は、表生地の共薄色を基本に考える事が多く、今回の胴裏も単体で見ると同じような淡いグレーの色ですが、こうして並べると少し胴裏の方に紫味を感じるように染めてあります。


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2016年2月14日 (日)

羽織の仮縫い

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着物 佐藤新一 経緯真綿亀甲綾織
帯  川村成  吉野格子総絣


着物は真綿、帯は座繰り玉糸。布の質感がお互いにとても良い雰囲気が出ています。
新調しました着物と帯、コートを着てご来店頂きました。今日は羽織の仮縫いを羽織って頂いて、寸法の調整です。

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経てのシケ引きの生地を羽織にします。乳の位置をみています。白の衿は別布をつけての仮縫いです。

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衿の返り、全体のシルエットが羽織は大事です。
道中着よりは1寸5分短めの寸法にしています。


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広衿の道中着コート。軽く着心地が良いと言われ安心しました。

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2016年1月27日 (水)

今日のお誂え 『広衿の道中着コート』

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和装においてもこの時期はコートは欠かせません。なか志まやでは道行きコートよりも、道中着コートタイプをお勧めしています。理由は、広衿の道中着ですと、コート衿を着物と同じように中に折って着るのですが、そのほうが着物の衿のラインなどに沿っていて自然に見える事、優雅な感じがするとわたしは考えているからです。
今日の道中着は、生地がインドネシアで織られた浮き織の変わり生地に、その地紋と同じような柄を染めたものです。羽裏は青味nある表生地に合わせて、単彩の更紗柄を。なかなかよい雰囲気のコートが出来上がりました。


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2015年11月13日 (金)

なか志まやの羽織の仮縫い

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画像1 羽織の丈寸法は、時代により流行り廃りがありますが、こうして草履をはいて全体のバランスを加減します。(白い部分はシンモスにて仮の衿を縫い付けてあります)

羽織は誂えの中で特に難しい部類に入ります。ただ単に絵柄の好き嫌いだけでなく、生地の種類、細かな寸法割り出し、仕立て屋の力量、仕立て上がった後も、着手はその『脱ぎ着る』に熟練さを求められます。

ただ、女性の美しい羽織姿は格別なものがあります。昔の時代劇、『御家人斬九郎』の中で、辰巳芸者で江戸っ子気質・蔦吉が、男物の黒羽織を羽織っているのが思い出されます。

なか志まやは、羽織姿のシルエットに特にこだわります。肩から滑り落ちそうな女性の羽織姿が良しとされますが、そこにさらに『シュッ!』としたラインが出るように心がけています。



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画像2 着物の衿との沿い具合、画像は新モスで仮の衿をつけて様子をみています。衿を返して着る羽織はとても優雅な衣裳ですが、仕立ての難しさを伴います。


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画像3 着物の衿ぬ抜き加減が、羽織のシルエットや寸法に大きく影響します。もちろん太鼓の高さ、大きさも影響します。


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画像4 羽織紐を付ける為の『乳下がり』寸法は、衿の抜き加減にも左右されますが、使われる羽織紐の種類(長さ)でも変わります。


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2015年11月10日 (火)

なか志まやの誂え『胴裏と八掛』

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表生地が染めであろうと織りであろうと、カジュアルであろうと礼装であろうと、袷の誂えをされるとき、白の羽二重の胴裏しか提案しないのは、お洒落のチャンスを一つ失うような気がします。

画像はある方『ザ MN』さんのお誂え、白のまるまなこ綾織りの着物に、グレーの胴裏、グレーの八掛を別染めした様子です。上のグレーが八掛、下のグレーが胴裏です。同色で注文してありますが、生地が違いますので、発色にほんの僅かな差が出ています。

薄い色の表生地に胴裏と八掛を付ける場合、胴裏と八掛の段差を出さない方法として(白羽二重の胴裏のとき)、額ぼかしの八掛を使う、長尺の八掛を使うがあります。額ぼかしの八掛はなか志まや好みではないので、余程のことでないと使用をしません。長尺は胴裏との段差がお端折の下に入るのですが、八掛の生地タイプによっては、袋(ふくろ)=生地がたるむリスクが増えます。袋直しをするにあたっても、手間が増えます。

胴裏が白であっても、何の問題もありませんしそれが普通です。色を染めるのはあくまで好みです。一つ注意したいのは、せっかく良い着物を誂えるなら、質の良い胴裏地、八掛地を選ぶことが大事だと考えています。これは良い仕立て上がり、着易い着物、狂いの少ない仕立てに繋がっています。

『なか志まや着尺展 11月14日(土)~23日(月)』で、さらに詳しく、ご説明と提案をさせて頂くつもりです。



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